雛人形の周囲に飾られる雪洞・屏風・桜橘・貝桶などの道具類。
これらは見た目を美しくするだけでなく、それぞれに古来の意味や願いが込められた重要な飾りです。
この記事では、雛人形とともに飾られる代表的な道具について、その意味や役割・飾り方のポイントをやさしく解説します。
雛人形に添えられる主な道具とその意味
道具名 意味・役割 配置される場所
雪洞(ぼんぼり) 灯り・明るい未来を照らす願い 雛人形の左右(両脇)
屏風 背景演出・魔除け・格式を高める装飾 雛人形の背後
貝桶 仲の良い夫婦の象徴/夫婦円満を願う縁起物 女雛の前、または飾り台の中央部
桜橘 春の象徴/桜=華やかさ・橘=長寿と不老不死を願う植物 男雛の右に橘、女雛の左に桜を配置
雪洞(ぼんぼり)|雛壇を照らす明かりの守り
雛人形の両脇に立てる一対の灯り
灯りは「子どもの未来を照らす」意味をもち、魔除けにも通じます
現代ではLEDや電池式タイプが主流で、夜も柔らかく照らせます
屏風|雛人形を引き立てる背景であり、守りの象徴
華やかさと格式を加える背後の装飾
金屏風が定番だが、和紙や木製、布張りなど種類も豊富
災いから人形(=子ども)を守るという意味も
貝桶(かいおけ)|夫婦円満・縁結びの願いが込められた飾り
貝桶とは、平安時代の「貝合わせ遊び」に使われた貝を納める容器
同じ貝殻でなければ合わないことから、ぴったり合う=仲睦まじい夫婦の象徴とされます
雛人形では、女雛の前に添えるように配置されることが多く、
「良縁・夫婦円満・家庭円満を願う意味」が込められています
最近では木製・布製のミニチュア貝桶が親王飾りとセットで用いられることもあります
桜橘|左右に飾る春の縁起物
女雛の左に「桜」、男雛の右に「橘」を飾るのが正式な配置
桜=季節の華やかさ、橘=永遠の命を象徴
本来は魔除け・長寿祈願の意味があり、神前にも供えられていた植物です
嫁入り道具|将来の豊かで幸せな暮らしを願う
五段・七段飾りで見られるミニチュア家具の一式
火鉢、箪笥、長持ち、鏡台、御所車など、平安貴族の婚礼を模した道具
「将来、幸せな暮らしに恵まれますように」という願いが込められています
飾り道具は“必要なものだけ”でOKです
飾るスペースや飾りのバランスに応じて、道具の数は調整して大丈夫
雪洞+屏風+桜橘のみのシンプル飾りも人気
コンパクトな親王飾りでは、貝桶や嫁入り道具が省略されることもありますが、意味を知っておくと◎
実際の撮影例はInstagramでもご紹介中♪
道具の配置や雰囲気の違いを知りたい方は、
木都公式Instagramで実例をぜひご覧ください。
下記のリンクからご確認ください♪
おわりに|道具の意味を知れば、飾る時間がもっと特別に
雛人形に添えられる道具たちは、すべて子どもの健やかな成長と、将来への願いを込めて飾るものです。
見た目だけでなく、「どんな想いを込めているか」を感じながら飾れば、ひな祭りはもっと温かい行事になります。





